サイテーションとは?被リンクとの違いと、Googleの説明で分かること
サイテーションとは、リンクのない形で社名・店名・住所・電話番号などがほかのサイトに載ることです。被リンクとの違い、Googleの公式の文書で確かめられること・確かめられないこと、会社情報のそろえ方、小さな会社やお店が本業の中で言及を増やす方法、やってはいけないこと、言及の調べ方をまとめました。

目次(33)
サイテーションとは、ほかのサイトやSNSに、リンクのない形で自社の社名・店名・住所・電話番号などが載ることです。英語の citation(引用・言及)から来た言葉で、SEOやMEO(Googleマップでの集客)の話でよく使われます。
「サイテーションを増やすと順位が上がる」と書いた記事は多くあります。ただ、2026年11月5日にGoogleの公式の文書をいくつか読んだ範囲では、リンクのない言及そのものが順位を上げる、と言い切った文は見つかりませんでした。Googleが書いているのは、もう少し控えめなことです。
先に結論を言うと、小さな会社やお店がやることは3つです。まず、社名・住所・電話番号などの会社情報を、自社サイトとGoogleビジネスプロフィール、そのほかの掲載先で同じにする。次に、業界団体や取引先、地域の情報サイトなど、本業のつながりで正しく紹介してもらう。そして、口コミや掲載を買うような近道は使わない。どれも、順位のためというより、探している人に正しい情報で見つけてもらうための作業です。
この記事では、本業の合間に自社のホームページやお店の情報を管理している方に向けて、サイテーションの意味、被リンクとの違い、Googleの文書で確かめられること・確かめられないこと、会社情報のそろえ方、言及の増やし方と避けたいこと、調べ方を順番に説明します。
サイテーションとは、リンクのない「名前の言及」
サイテーションは、ほかの人が書いたページに、あなたの会社やお店の名前や情報が出てくることです。リンクが付いているかどうかは問いません。SEOの話では、リンクのある紹介を「被リンク」、リンクのない紹介を「サイテーション」と分けて呼ぶことが多くあります。
たとえば、次のようなものがサイテーションです。
- 商工会の会員一覧に、社名・住所・電話番号が文字だけで載っている
- 地域の情報サイトの「おすすめのパン屋」の記事に、店名が出てくる
- 地元の新聞の記事に、取材を受けた工務店の名前が載る
- SNSで、お客さんが「○○歯科に行ってきた」と投稿する
- 口コミサイトや予約サイトに、店名・住所・営業時間が載っている
言及には大きく2つの種類があります。1つは、名称・住所・電話番号のような会社情報が載るものです。英語の Name(名称)、Address(住所)、Phone(電話番号)の頭文字から、NAP(ナップ)と呼ばれます。お店や事務所のように地域で探される業種で特に気にされるのは、こちらです。もう1つは、記事やSNSで話題として名前が出るものです。こちらは業種を問わず起こります。
被リンクとの違い
被リンクは、ほかのサイトから自分のサイトへ張られたリンクです。違いを表にまとめると、次のようになります。
| 比べること | 被リンク | サイテーション |
|---|---|---|
| リンク | ある | ない(名前や情報だけ) |
| 読んだ人の動き | クリックすると自社サイトに来る | 名前で検索するか、電話・来店する |
| Googleの公式の説明 | 文書にはっきり書かれている(下の章で説明) | リンクのない言及だけを名指しした説明は見つからなかった |
| Search Consoleで見られるか | 「リンク」のレポートで見られる | 見られない(社名の検索の数で間接的に見る) |
| 増やし方 | 紹介してもらうときにリンクを頼む | 同じ紹介の機会。リンクが無理でも正しい情報で載せてもらう |
増やす機会は、ほとんど同じです。商工会の会員ページに載るとき、リンクを付けてもらえれば被リンク、文字だけならサイテーションになります。どちらか一方を狙って動くより、紹介してもらう機会そのものを増やし、頼めるときはリンクもお願いする、と考えるのが実際的です。リンクの頼み方と依頼文の例は、被リンクとはにまとめています。
AIの回答の「引用」とは別の話
最近は、ChatGPTやGoogleのAIによる概要が回答の根拠として示すリンクのことも、英語で citation と呼ぶことがあります。Bingのウェブマスターツールにも、AIの回答で引用された回数を見る画面があります。言葉は同じでも、これは「自社のページがAIの回答の出典として示される」話で、この記事で扱う「ほかのサイトに自社の名前が載る」話とは別のものです。AIの回答に載るための取り組みは、LLMOとはで扱っています。
状況別の読み分け早見表
今の状況に近い行から読むと、必要なところにすぐたどり着けます。
| 当てはまる状況 | 次に読むセクション・アクション |
|---|---|
| 「サイテーションで順位が上がる」と聞いて、本当か知りたい | 「Googleの文書で確かめられること」と「確かめられないこと」を読む |
| Googleマップで、近くの同業者より下に出る | 「会社情報をそろえる」を読み、そのあとローカルSEO対策のやり方へ |
| 住所や電話番号が、サイトによって違う気がする | 「会社情報をそろえる」の洗い出しの表を使う |
| 何から始めれば言及が増えるのか知りたい | 「本業の中で言及を増やす方法」を読む |
| 「サイテーションを増やします」という営業が来た | 「やってはいけない増やし方」を読む |
| 自社がどこで話題になっているか知りたい | 「言及されているかの調べ方」を読む |
Googleの文書で確かめられること
サイテーションについてGoogleの公式の文書で確かめられるのは、次の図の左側の4つです。右側は、よく言われているものの、確認した文書では確かめられなかったことです。どちらも2026年11月5日に確認した内容です。
ほかのサイトに参照されているかは品質の判断材料の1つ
Googleの「Google によるランキング結果の決定方法(外部サイト・新しいタブで開きます)」は、コンテンツの質を判断する要素の1つとして、ほかの著名なウェブサイトがそのコンテンツを「リンクしたり参照したりしているかどうか」を挙げています。一般に情報の信頼性の高さを示すため、という説明です。
「参照」という言葉がある以上、リンクだけが見られているわけではない、と読むことはできます。ただし、これは数ある判断材料の1つとして書かれているもので、同じページは、それぞれの要素の重みは検索の内容によって変わるとも書いています。どのくらい効くのか、リンクのない言及をどう扱うのかまでは書かれていません。また、ここで言う「著名なウェブサイト」は、その分野でよく知られたサイトのことで、どこでもいいから名前が載ればよい、という話ではありません。
地図の検索の知名度は、リンクや口コミの数などにも基づく
Googleマップや地図付きの検索結果の順位について、Googleビジネスプロフィール ヘルプ(外部サイト・新しいタブで開きます)は、主に「関連性・距離・知名度」に基づくと説明しています。このうち知名度は、ビジネスがどれだけ広く知られているかのことで、「ビジネスにリンクしているウェブサイトの数やクチコミの数などの情報にも基づいて」いるとされています。
サイテーションの解説でよく引かれるのがこの部分です。ただ、文に出てくるのは「リンクしているウェブサイト」と「クチコミ」で、リンクのない言及は名指しされていません。「など」とあるので含まれる可能性はありますが、文書からは確かめられません。同じヘルプは、順位を上げるための依頼や金銭は受け付けていないこと、検索の仕組みの細かい部分は公平のために公開していないことも書いています。3つの基準の全体像と、プロフィールの整え方はローカルSEO対策のやり方で説明しています。
ビジネス情報はウェブの公開情報からも集められる
Googleマップに出るお店の情報は、オーナーが登録した内容だけでできているわけではありません。Googleビジネスプロフィール ヘルプの、ビジネス情報の入手方法の説明(外部サイト・新しいタブで開きます)によると、情報源には、公式サイトのように一般公開されているウェブの情報、ほかの会社がライセンスを持つデータ、住所や電話番号などを投稿するユーザーが含まれます。
つまり、古い住所が載ったままのポータルサイトや、昔の電話番号が残った紹介ページがあると、それがGoogleの集める材料に混ざる余地があります。どの情報源をどのくらい使うかは書かれていないので、「必ず古い情報が出る」とは言えません。それでも、自分の手が届く範囲の情報を正しくしておく理由にはなります。同じヘルプは、ビジネス情報が充実していて正確なほど、ローカル検索結果に表示される可能性が高くなるとも書いています。
ビジネス名は、店舗やサイトで一貫して使う実際の名称にする
Google に掲載するビジネス情報のガイドライン(外部サイト・新しいタブで開きます)は、ビジネス名について、店舗、ウェブサイト、ビジネスレターなどで一貫して使い、お客さんに知られている実際の名称を使うよう求めています。名前に不要な情報を入れると、プロフィールが停止される場合があるとも書かれています。住所の欄には、実際の住所以外の情報(URLやキーワードなど)を入れないよう案内しています。
これは順位の話ではなく、掲載のルールです。ただ、「社名をどこでも同じにする」という、サイテーションの解説でいちばんよく出てくる作業は、Googleのルールの面からも裏づけがあることになります。
Googleの文書では確かめられないこと
図の右側の4つは、サイテーションの解説でよく見かけるものの、確認した文書では裏づけが見つからなかった説明です。間違いだと言い切れるわけではありません。Googleが仕組みの細かい部分を公開していない以上、「確かめようがない」というのが正確です。
リンクのない言及だけで順位が上がる
上の章のとおり、Googleの文書にあるのは「参照されているか」が品質の判断材料の1つになる、という説明までです。リンクのない言及を増やせば順位が上がる、という因果は書かれていません。「サイテーションはSEOに効く」と書く記事の多くも、出典を示していないか、示していてもスパムに関するポリシーのような別の話の文書です。
住所の表記を一字一句そろえると順位が上がる
「1-2-3」と「1丁目2番3号」の違いで順位が変わる、という説明を見かけることがあります。確認した文書には、表記の細かな違いが順位に影響するという記述はありませんでした。表記をそろえる一番の理由は、お客さんが迷わないことと、同じ会社だと伝わりやすくすることです。そろえておいて損はありませんが、表記ゆれを直しただけで順位が上がると期待するのは筋が違います。
言及の数が多いほど評価が上がる
数を増やせばよい、という考え方は危うい面があります。Googleの生成AI機能のための最適化ガイド(外部サイト・新しいタブで開きます)は、ウェブ上で不自然な言及を求めることは、一見役に立ちそうでも、実際にはそれほど役に立たないと書いています。AIの回答についての文書ですが、言及の数を作りにいく発想に対するGoogleの考え方が分かる一文です。
掲載先を増やすほど地図の順位が上がる
「無料の店舗情報サイトに片っ端から登録する」という方法を勧める解説もあります。知名度の説明に「など」とある以上、掲載先がまったく関係ないとは言えません。ただ、量を増やせば上がるという記述はなく、Googleのスパムに関するポリシー(外部サイト・新しいタブで開きます)は、低品質なディレクトリサイト(リンク集)へのリンクを、リンクスパムの例に挙げています。お客さんが実際に使わない掲載先を増やしても、更新の手間と古い情報が残る場所が増えるだけです。
それでも言及を増やす意味はある
順位への効き目が確かめられないなら、サイテーションは気にしなくてよいのでしょうか。そうとも言えません。順位とは別に、言及には確かな効き目があるからです。
- 名前で探してもらえる。 新聞や地域の情報サイトで名前を見た人は、店名や社名で検索します。その検索で自社サイトとGoogleビジネスプロフィールが正しく出れば、そのまま問い合わせや来店につながります。
- 間違った情報で失うお客さんが減る。 古い電話番号や移転前の住所が残っていると、そこを見た人は連絡できません。情報をそろえる作業は、取りこぼしを減らす作業でもあります。
- ほかの人からの評判が見える。 Googleの検索品質評価ガイドラインは、評価者にサイト自身の自己紹介だけでなく、口コミや報道などの独立した情報も調べるよう求めています。評価者の判定が順位を直接決めるわけではありませんが、Googleが「よいサイト」をどう見ているかの手がかりになります。くわしくはE-E-A-Tとはで説明しています。
会社情報をそろえる
サイテーションの作業で、最初に手をつけやすいのが会社情報の統一です。自分で直せる場所から始めれば、外の人に頼まなくても進められます。
先に「正しい表記」を1つ決める
最初に、自社サイトの会社概要のページを正しい表記の手本と決めます。そのうえで、次の項目の書き方を決めて、メモに残しておきます。
| 項目 | 決めること | ずれやすい例 |
|---|---|---|
| 名称 | 正式名称と、お客さんに通じる呼び名のどちらを使うか | 「株式会社」の有無、前株・後株、支店名の付け方 |
| 住所 | 番地の書き方、ビル名と階数を入れるか | 「1-2-3」と「1丁目2番3号」、ビル名の省略 |
| 電話番号 | 代表番号を1つに決める | 携帯番号と固定電話が混ざる、移転前の番号が残る |
| 営業時間・定休日 | 祝日や年末年始の扱いも含めて書く | 時間を変えたのに一部だけ古い |
| サイトのアドレス | 「https」と「www」の有無をどちらかにそろえる | 古い「http」のアドレスや、閉じたブログのアドレスが残る |
| 業種・サービス内容 | 一言で何の会社かを決める | 掲載先ごとに業種の書き方が違う |
決めた内容は、次のような短いメモにしておくと、掲載先に修正を頼むときにそのまま貼り付けられます。下は説明用の架空の美容室の例です。
名称:ヘアサロン つむぎ(「株式会社つむぎ」は会社名。お店の掲載では使わない)
住所:〒000-0000 ○○県○○市中央1丁目2番3号 つむぎビル2階
電話:000-000-0000(予約・問い合わせとも、この番号だけ)
営業時間:10:00〜19:00/定休日:毎週火曜日、年末年始は別途お知らせ
サイト:https://example.com/
一言で:カットとカラーが中心の、予約制の美容室
メモで大事なのは、迷いやすい点の答えを先に書いておくことです。上の例なら「会社名とお店の名前のどちらを載せるか」「携帯番号を載せるか」が、掲載先ごとにぶれやすいところです。決めておけば、自分で直すときも、人に頼むときも同じ表記になります。
Googleビジネスプロフィールの名称は、上のガイドラインどおり、看板やサイトで実際に使っている名前にします。「渋谷 歯医者 ○○歯科」のように地名やキーワードを足すのは、ルール違反になるので避けてください。
載っている場所を洗い出す
次に、自社の情報が載っている場所を洗い出します。下の図のように、手本にした会社概要の内容を、それぞれの掲載先へ配るイメージです。
掲載先は、直し方で3つに分けると進めやすくなります。
- 自分で直せる場所:自社サイトの各ページ(会社概要、フッター、お問い合わせ、構造化データ)、Googleビジネスプロフィール、SNSのプロフィール。
- 頼んで直してもらう場所:業界団体・商工会の会員ページ、取引先の一覧、地域の情報サイト。担当者に連絡して、手本の表記で直してもらいます。
- 載っているか確かめる場所:予約サイト・口コミサイト、地図アプリ、求人サイト。自分の管理画面があるものは自分で直し、無いものはそのサービスの修正の窓口を使います。
自社サイトでは、フッターに古い電話番号が残っていたり、構造化データ(検索エンジン向けに会社情報を書き添える記述)だけが移転前の住所のままだったりしがちです。構造化データの中身は、ページに見えている内容と一致させます。入れ方と確かめ方は構造化データとはにまとめています。
洗い出しには、社名や電話番号での検索が役立ちます。やり方は後の「言及されているかの調べ方」で説明します。
移転や電話番号の変更のときは、この順で直す
移転や電話番号の変更は、情報がばらばらになりやすいときです。次の順で進めると、漏れが減ります。
- 自社サイトの会社概要を新しい情報に直す。
- Googleビジネスプロフィールを直す。
- SNSのプロフィールを直す。
- 洗い出しのメモを見ながら、業界団体や取引先に修正を頼む。
- しばらくたってから(たとえば1か月後)、社名と新旧の電話番号で検索し、古い情報が残っていないか確かめる。
Googleマップに、自分では管理していない古い情報が出ている場合は、マップの「情報の修正を提案(外部サイト・新しいタブで開きます)」から直しを申し出られます。
本業の中で言及を増やす方法
言及は、作りにいくより、紹介される機会を増やす形で集めるのが確実です。小さな会社やお店がふだんの仕事の延長でできる例を挙げます。
| 機会 | 載る場所の例 | ひと手間 |
|---|---|---|
| 業界団体・商工会に入っている | 会員一覧、会員紹介のページ | 載っている情報が今の表記か確かめ、リンクも頼む |
| 取引先・メーカーの取扱店になっている | 取扱店一覧、施工店一覧 | 一覧に載せてもらえるか担当者に聞く |
| 地域のイベントや清掃活動に協力した | 主催者のお知らせ、協力団体の一覧 | 名前の表記を伝えておく |
| 取材を受けた | 地域紙、地域の情報サイト、業界誌 | 社名・住所の表記を書いた紙を渡しておく |
| 講師や登壇をした | 講座の案内、講師紹介 | 紹介文に社名と事業内容を入れてもらう |
| お客さんが満足してくれた | Googleの口コミ、SNSの投稿 | 口コミをお願いし、届いた口コミには返信する |
| 自社にしかない情報を公開した | ほかの人のブログや記事での紹介 | 料金の実例、よくある失敗、地域の調査結果などを記事にする |
口コミについて、Googleビジネスプロフィール ヘルプ(外部サイト・新しいタブで開きます)は、口コミに返信することでフィードバックを大事にしていると示せ、好意的な口コミや役に立つ返信はビジネスの注目度を高めるのに役立つ、と書いています。口コミの集め方と返信の仕方はローカルSEO対策のやり方で説明しています。
いちばん効き目が長いのは、最後の「自社にしかない情報」です。たとえば、外壁塗装店が「築20年の家の塗り替えで、見積書のどこを見ればよいか」を実例つきで書けば、同じ悩みを持つ人のブログや地域の掲示板で紹介されることがあります。紹介は自分では頼めない分、いちばん自然な言及です。
1か月で取り組む順番の例(美容室の場合)
上の表を全部いっぺんに進める必要はありません。説明用に、上のメモの美容室が1か月で進める場合の例を挙げます。
- 1週目:会社情報のメモを作り、自社サイト、Googleビジネスプロフィール、SNSのプロフィールを同じ表記に直す。
- 2週目:店名と電話番号で検索し、載っている場所を洗い出す。予約サイトなど、管理画面があるものは自分で直す。
- 3週目:入っている商店会や、使っている薬剤メーカーの取扱店一覧に載っているかを確かめ、古ければ修正を、載っていなければ掲載を頼む。リンクを付けてもらえるかも一緒に聞く。
- 4週目:来店したお客さんへの口コミのお願いの仕方を決める(お会計のときに全員へ同じように声をかける、など)。届いた口コミに返信する。Googleアラートに店名を登録する。
このあとは、口コミへの返信を続けながら、月に1回ほど店名で検索して、新しい掲載先や古い情報が出ていないかを見る程度で足ります。空いた時間は、お客さんによく聞かれる質問に答える記事づくりに回すほうが、紹介される機会につながります。
やってはいけない増やし方
近道に見えて、Googleのルールに反するものがあります。どれも、見つかったときの損のほうが大きい方法です。
- 口コミを買う、お礼と引き換えに頼む。 Googleマップの禁止または制限されているコンテンツ(外部サイト・新しいタブで開きます)は、金銭や物を対価にした口コミを禁じています。お店の側が、割引や無料サービスなどと引き換えに口コミを頼むことや、満足してくれそうなお客さんにだけ選んで頼むことも禁止です。
- 自分や身内で口コミを書く。 同じページは、雇用や家族などのつながりがある人の投稿を、利益相反に当たるものとして挙げています。1人が複数のアカウントで投稿することも禁止です。
- 同業者の悪い口コミを書く。 競合のお店の評判を傷つける投稿も、同じページで禁止されています。
- 名前にキーワードを足す。 ビジネス名に不要な情報を入れると、プロフィールが停止される場合があります。
- リンク集に大量に登録する。 スパムに関するポリシー(外部サイト・新しいタブで開きます)は、低品質なディレクトリサイトへのリンクや、自動のプログラムで作るリンクを、リンクスパムの例に挙げています。
- 掲示板やブログのコメント欄に社名を書き込んで回る。 同じポリシーは、掲示板やブログのコメントへのスパム投稿を、ユーザー生成スパムの例に挙げています。お客さんから見ても、印象を悪くするだけです。
「サイテーションを○件増やします」という営業が来たら
数を約束する業者は、上のどれかを使っている可能性があります。頼む前に、どのサイトに、どんな形で載るのかを具体的に聞いてください。「お客さんが実際に見るサイトか」「自分で載せようと思えば載せられる場所か」「口コミを書く人は誰か」に答えられない提案なら、断ってかまいません。
言及されているかの調べ方
サイテーションには、Search Consoleの「リンク」のような専用のレポートがありません。次の3つを組み合わせて確かめます。
社名や電話番号で検索する
Googleの検索結果を絞り込む方法(外部サイト・新しいタブで開きます)を使うと、自社サイト以外での言及を探せます。
- 社名を引用符で囲むと、その表記どおりの言葉を探せます。例:
"つむぎ工務店" - 語の前に「-」を付けると、その語を除けます。「site:」と組み合わせると、自社サイトを除いた結果になります。例:
"つむぎ工務店" -site:example.com - 電話番号でも同じように探せます。古い番号で探すと、直し忘れの掲載先が見つかります。例:
"03-1234-5678" -site:example.com
例の社名・アドレス・電話番号は説明用です。自社のものに置き換えてください。見つかった掲載先は、洗い出しのメモに足していきます。
Googleアラートで新しい言及を知る
Googleアラート(外部サイト・新しいタブで開きます)に社名や店名を登録しておくと、その言葉を含む新しいページが見つかったときにメールが届きます。アラートの作成のヘルプ(外部サイト・新しいタブで開きます)によると、上の入力欄に言葉を入れ、「オプションを表示」で頻度や言語、地域などを選んで、「アラートを作成」を押すだけです。すべての言及が届くわけではありませんが、取材記事や紹介記事に気づくきっかけになります。
Search Consoleで、社名での検索の数を見る
言及が増えると、名前で探す人が増えることがあります。Search Consoleの検索パフォーマンスのレポートには、検索の言葉を「ブランド」と「ブランド以外」に分けて見るフィルタがあります。Google 検索セントラル ブログの発表(英語)(外部サイト・新しいタブで開きます)によると、2025年11月20日に発表され、2026年3月11日に対象のすべてのサイトで使えるようになりました。社名やその商品・サービスの名前を含む検索が「ブランド」にまとめられます。
ただし、サブドメインやURLのパスで登録したプロパティでは使えず、ある程度の検索の量があるサイトに限られます。分類はAIで行われるので、一部の言葉が違う側に入ることもあり、このフィルタが順位に影響することはないと書かれています。使えない場合は、検索の言葉の欄で社名を含むものを絞り込めば、同じように推移を見られます。Search Consoleの基本の画面はサーチコンソールの使い方で説明しています。
間違った情報や悪い書き込みを見つけたとき
- 掲載先の情報が古い:掲載元の問い合わせ窓口に、手本の表記を添えて修正を頼みます。
- Googleマップの情報が違う:オーナーならビジネスプロフィールで直し、そうでなければ「情報の修正を提案」を使います。
- 口コミに厳しいことが書かれた:感情的にならず、事実に沿って返信します。返信は、これから来店を考えている人も読んでいます。
- 事実と違う悪評が広まっている:まず自社サイトで正しい情報を分かりやすく書きます。書き込みの削除を求めるかどうかは、内容によって法律の判断がかかわるので、必要なら専門家に相談してください。
紹介されるもとになる記事を続けるには
会社情報の統一は、一度やれば大きく崩れません。続けて手間がかかるのは、「自社にしかない情報」を記事にする部分です。紹介される機会も、名前で探してもらえる機会も、結局はそこから生まれます。
つむぎは、その記事づくりを手伝う道具です。Search Consoleとつなぐと、検索のデータから、キーワードごとに次にやること(新しく書く・書き直す・内部リンクを足すなど)を理由とあわせて提案し、提案を採用すると記事を作ります。できあがった記事は「要確認」の状態で届くので、内容を確かめてから公開するかを自分で決められます。つむぎが記事を勝手に公開することはありません。
一方で、つむぎは言及や口コミを集めるサービスではなく、ほかのサイトでの言及を数える機能もありません。会社情報の統一や口コミへの返信は、この記事の方法で進めてください。まだ会社情報がばらばらなら、ツールより先にそちらを片づけるほうが先です。
新しい記事の作成は標準的な長さ(約4,000字)で1本あたり約4クレジットで、登録時に付与される8クレジットで試せます。詳しくはヘルプ「記事を作成する」とヘルプ「クレジットの仕組み」で確認できます。
よくある質問
- サイテーションとは何ですか?
- ほかのサイトやSNSに、リンクのない形で社名・店名・住所・電話番号などが載ることです。商工会の会員一覧に文字だけで載る、地域の記事に店名が出る、お客さんがSNSで店名を書く、といったものが当たります。
- サイテーションを増やすと検索順位は上がりますか?
- 上がるとは言い切れません。Googleは、ほかのサイトに参照されているかを品質の判断材料の1つとしていますが、リンクのない言及で順位が上がるとは書いていません。名前で探してもらう、正しい情報を届けるための作業と考えてください。
- 被リンクとサイテーションは、どちらを優先すべきですか?
- 分けて考える必要はあまりありません。どちらも、紹介してもらう機会から生まれるからです。業界団体や取引先に載せてもらうときにリンクを頼み、無理なら正しい表記で載せてもらう、という順で進めれば両方が増えます。
- 住所の表記は、一字一句そろえないといけませんか?
- そろえておくのが安心ですが、細かな表記の違いで順位が下がるという説明は、Googleの文書にはありませんでした。お客さんが迷わないことが一番の目的です。まず名称、電話番号、移転前の古い住所を直すことを優先してください。
- 無料の店舗情報サイトには、たくさん登録したほうがよいですか?
- お客さんが実際に使うサイトに絞るのがおすすめです。掲載先を増やすほど地図の順位が上がるという記述はなく、Googleは低品質なリンク集へのリンクをスパムの例に挙げています。増やすほど、古い情報が残る場所も増えます。
- 自社の言及がどこにあるかは、どう調べればよいですか?
- 社名を引用符で囲み、自社サイトを除いて検索するのが手軽です。新しい言及はGoogleアラートでメールで知らせてもらえます。名前で探す人の増減は、Search Consoleのブランドのフィルタか、社名を含む検索の言葉で見られます。
サイテーションのチェックリスト
上から順に確認してください。
- 自社サイトの会社概要を、正しい表記の手本に決めた。
- 名称、住所、電話番号、営業時間、サイトのアドレスの書き方を決めて、メモに残した。
- Googleビジネスプロフィールの名称が、看板やサイトで使っている実際の名前になっている(地名やキーワードを足していない)。
- 自社サイトのフッター、お問い合わせのページ、構造化データの会社情報が、会社概要と同じになっている。
- SNSのプロフィールの情報を、手本の表記に直した。
- 社名と電話番号で検索し、自社の情報が載っている場所を洗い出した。
- 古い情報が載っている業界団体・取引先・地域の情報サイトに、修正を頼んだ。
- Googleアラートに社名や店名を登録した。
- 口コミをお願いする方法が、お礼と引き換えや、選んだお客さんだけになっていない。
- 届いた口コミに、良いものも厳しいものも返信している。
- 「サイテーションを○件増やします」という提案を、載る場所を確かめずに受けていない。
あわせて読む
- 被リンクとは:紹介してもらうときにリンクも頼みたい人、依頼文の例を見たい人向け。
- ローカルSEO対策のやり方:Googleビジネスプロフィールの整え方と口コミの集め方を、順番に進めたい人向け。
- LLMOとは:ChatGPTやGoogleのAIの回答に、自社の名前や情報が載るようにしたい人向け。
- E-E-A-Tとは:ほかの人からの紹介や評判が、Googleの品質の考え方でどう扱われるかを知りたい人向け。
出典
- Google「Google によるランキング結果の決定方法」(外部サイト・新しいタブで開きます):ほかの著名なウェブサイトがリンクしたり参照したりしているかが品質の判断材料の1つであること、要素の重みが検索の内容によって変わることの裏づけ。
- Googleビジネスプロフィール ヘルプ「Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント」(外部サイト・新しいタブで開きます):関連性・距離・知名度、知名度がリンクしているウェブサイトの数や口コミの数などにも基づくこと、情報が正確なほど表示されやすいこと、口コミへの返信、順位のための依頼や金銭を受け付けないことの裏づけ。
- Googleビジネスプロフィール ヘルプ「Google がビジネス プロフィールとローカル検索結果の情報を入手する方法と、それらの用途」(外部サイト・新しいタブで開きます):ビジネス情報の情報源に、公開されたウェブの情報、ほかの会社がライセンスを持つデータ、ユーザーが含まれることの裏づけ。
- Googleビジネスプロフィール ヘルプ「Google に掲載するビジネス情報のガイドライン」(外部サイト・新しいタブで開きます):ビジネス名を一貫して使う実際の名称にすること、不要な情報を入れるとプロフィールが停止される場合があること、住所の欄にURLやキーワードを入れないことの裏づけ。
- Google 検索セントラル「生成 AI 機能のための最適化ガイド」(外部サイト・新しいタブで開きます):不自然な言及を求めることは、それほど役に立たないことの裏づけ。
- Google 検索セントラル「スパムに関するポリシー」(外部サイト・新しいタブで開きます):低品質なディレクトリサイトへのリンク、自動のプログラムで作るリンク、掲示板やブログのコメントへのスパム投稿の扱いの裏づけ。
- Googleマップ「禁止または制限されているコンテンツ」(外部サイト・新しいタブで開きます):対価のある口コミ、お店による見返りつきの依頼や選んだお客さんへの依頼、利益相反、複数アカウントでの投稿、競合の評判を傷つける投稿の禁止の裏づけ。
- Googleマップ ヘルプ「Google マップで場所の情報を編集する」(外部サイト・新しいタブで開きます):情報の修正を提案する方法の裏づけ。
- Google 検索 ヘルプ「Google 検索の結果を絞り込む」(外部サイト・新しいタブで開きます):引用符での完全一致、「-」での除外、「site:」の使い方の裏づけ。
- Google 検索 ヘルプ「アラートの作成」(外部サイト・新しいタブで開きます):Googleアラートの作り方と、新しい結果がメールで届くことの裏づけ。
- Google 検索セントラル ブログ「Introducing the branded queries filter in Search Console」(英語)(外部サイト・新しいタブで開きます):フィルタの内容、発表日と全面公開日、対象のプロパティの条件、AIによる分類と順位に影響しないことの裏づけ。
- Google 検索品質評価ガイドライン(英語・2025年9月11日版)(外部サイト・新しいタブで開きます):評価者に、サイトの自己紹介だけでなく第三者の評判も調べるよう求めていることの裏づけ。
- #サイテーション
- #被リンク
- #MEO
- #ローカルSEO
- #Googleビジネスプロフィール


