構造化データとは?小さな会社・お店に必要な4つの型と確かめ方
構造化データとは何かを、小さな会社やお店のホームページ向けに解説します。2026年5月によくある質問の表示が終わったなど、Google検索での見え方の最新の変化を公式情報で整理し、入れる価値のある4つの型(会社情報・店舗情報・記事・パンくずリスト)、WordPressやWixでの入れ方、リッチリザルトテストでの確かめ方までまとめました。

目次(19)
構造化データとは、ページに書いてある「会社名」「住所」「営業時間」「記事の公開日」などが何の情報なのかを、検索エンジンが読み取れる決まった書き方で伝えるための記述です。小さな会社やお店のホームページで入れる価値があるのは、会社情報(Organization)、店舗情報(LocalBusiness)、記事(Article)、パンくずリスト(BreadcrumbList)の4つにほぼ絞れます。一方で、ひと昔前の解説でよく勧められていた「よくある質問」や「手順(HowTo)」の構造化データは、いまのGoogle検索では見た目に何も起きません。よくある質問の表示は2026年5月7日に終わり、手順の表示は2023年9月にすでに終わっています。この記事では、Google検索セントラルの公式ドキュメントをもとに、2026年10月時点で本当に手をかける価値のある型と、WordPressやWixでの入れ方、入ったかどうかの確かめ方を順番に解説します。
本記事の情報について: Googleの機能や各サービスの仕様は、2026年10月21日時点で公式ページを確認した内容です。リッチリザルトの扱いは数か月単位で変わることがあるため、実装の前にはリンク先の最新の説明もあわせて確かめてください。
構造化データとは?検索エンジンにページの意味を伝える書き方
構造化データとは、ページの内容を「これは住所」「これは電話番号」のように項目ごとに名札を付けて、検索エンジンに渡すための書き方です。人が読む本文はそのままに、裏側で機械向けの説明を添えるイメージです。
Googleは構造化データを、ページに関する情報を「さまざまなサイトで活用できるように標準化したデータ形式」と説明しています(Google 検索セントラル「構造化データ マークアップとは」(外部サイト・新しいタブで開きます))。人間なら「〒000-0000 ◯◯市…」という文字列を見れば住所だと分かりますが、検索エンジンにとっては、それが住所なのか、ただの文章の一部なのかを推測しなければなりません。構造化データは、その推測を減らすための手段です。
名札の種類は、schema.org という共通の語彙で決められています。会社なら Organization、店舗や事務所なら LocalBusiness、記事なら Article というように「型」があり、型ごとに name(名前)、address(住所)、telephone(電話番号)といった「項目」が用意されています。書き方の形式はJSON-LD、microdata、RDFaの3つがありますが、同じドキュメントは「一般的に、Google は実装と管理が最も容易な形式(ほとんどの場合は JSON-LD)を推奨します」としています。JSON-LDは本文のHTMLとは別のかたまりとしてページに置けるため、デザインを触らずに追加・修正できるのが利点です。
実際のJSON-LDは、次のような短いテキストです。店舗のページに置く LocalBusiness の例を見てみましょう。
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "LocalBusiness",
"name": "みどり整体院",
"address": {
"@type": "PostalAddress",
"addressRegion": "東京都",
"addressLocality": "◯◯市",
"streetAddress": "◯◯町1-2-3",
"postalCode": "000-0000"
},
"telephone": "+81-00-0000-0000",
"url": "https://example.com/",
"openingHoursSpecification": [
{
"@type": "OpeningHoursSpecification",
"dayOfWeek": ["Monday", "Tuesday", "Wednesday", "Thursday", "Friday"],
"opens": "10:00",
"closes": "19:00"
}
]
}
ページのHTMLでは、この中身を script タグ(type="application/ld+json" を指定したもの)で囲んで置きます。読み方は難しくありません。「型は LocalBusiness、名前はみどり整体院、住所は…、電話番号は…、平日10時〜19時に営業」と、ページに書いてある情報をそのまま項目に入れているだけです。自分で書く場合も、制作会社やプラグインに任せる場合も、「ページに書いてある事実を、決まった名札で言い直したもの」だと理解しておけば十分です。
なお、「構造化データ」という言葉は、データ分析の分野では「表の行と列に整理されたデータ(Excelや売上データベースのようなもの)」という別の意味でも使われます。検索するとクラウド企業の解説が並ぶのはそのためです。この記事で扱うのは、ホームページを検索で見つけてもらうための構造化データのほうです。
構造化データを入れると何が変わるか
構造化データを入れると、条件がそろえばGoogleの検索結果で、星の評価、価格、パンくずリスト、会社のロゴといった目立つ表示(リッチリザルト)に使われることがあります。ただし、表示は約束されず、入れただけで順位が上がるものでもありません。
Googleは前出のドキュメントで、構造化データを入れた大手サイトの事例を紹介しています。映画レビューサイトのRotten Tomatoesは、構造化データを10万ページに追加した結果、構造化データを含むページのクリック率が、含まないページに比べて25%増えました。料理サイトのFood Networkは、全ページの80%で検索結果の機能を有効にした結果、アクセス数が35%増えています。日本の楽天では、構造化データを実装したページの滞在時間が、実装していないページの1.5倍になったとされています。ただ、これらは数万〜数十万ページを持ち、レシピやレビューのようにリッチリザルトで目立つ型を使える大手サイトの数字です。地域の整体院や工務店のサイトで同じ伸びが出るとは限らない点は、割り引いて受け取ってください。
効果の上限を決めているのは、Googleのルールです。構造化データに関する一般的なガイドライン(外部サイト・新しいタブで開きます)は「構造化データが検索結果に表示されるとは限りません」と明記しています。正しく書いても、どの表示を出すかは検索した人やページの内容に応じてGoogleが決めます。そのため、構造化データは「正しく伝えるための整備」と考えるのが現実的です。効果をクリック数で約束するような商材や説明には注意してください。
AI検索との関係もよく聞かれます。GoogleはAI による概要(AI Overviews)などのAI機能について、AI 機能とウェブサイト(外部サイト・新しいタブで開きます)で「特別な schema.org の構造化データを追加する必要もありません」と述べています。同じページは、構造化データを使うなら「ページに表示されるテキストと一致させます」とも書いています。AI検索のために特別な型を探す必要はなく、通常の検索と同じ基本の型を、ページの内容と食い違わないように入れておけば足ります。AI検索で取り上げられやすい記事の書き方そのものは、生成AI時代のSEO対策で整理しています。
2026年のリッチリザルトの現状:よくある質問と手順の表示は終わった
2026年10月時点のGoogle検索では、よくある質問(FAQ)と手順(HowTo)の構造化データを入れても、検索結果の見た目は変わりません。どちらもGoogleが表示を終えているためです。古い解説記事を参考にするときは、ここがいちばん食い違いやすい点です。
変化は数年かけて段階的に起きました。Google検索セントラルの変更履歴(外部サイト・新しいタブで開きます)と公式ブログで確認できる主な出来事を、年代順に並べます。
| 時期 | Google検索で起きたこと | 小さな会社・お店への影響 |
|---|---|---|
| 2023年8月 | よくある質問の表示は、よく知られた信頼できる政府機関と保健衛生のサイトだけに限定。手順の表示はパソコンだけに | 一般の会社・お店のサイトでは、よくある質問が展開表示されなくなった |
| 2023年9月 | 手順の表示がパソコンでも終了し、機能として廃止 | 手順の構造化データは見た目に影響しなくなった |
| 2025年1月 | パンくずリストの表示をスマートフォンの検索結果で終了。パソコンでは継続 | パンくずリストの表示はパソコンで検索した人だけに出る |
| 2025年6月 | 書籍関連の操作、コース情報、ファクトチェック、推定給与、学習動画、特別なお知らせ、車両リストの7種類を段階的に終了すると発表 | 大半の小さな会社には関係が薄い |
| 2026年5月7日 | よくある質問の表示が、政府や保健衛生のサイトも含めてGoogle検索から消える | よくある質問の構造化データで検索結果を目立たせる方法はなくなった |
| 2026年6月 | よくある質問のリッチリザルトの説明ページ自体を削除 | 公式の実装ガイドも参照できなくなった |
2023年8月の変更は、公式ブログ「HowTo とよくある質問のリッチリザルトにおける変更(外部サイト・新しいタブで開きます)」で発表されました。この時点で、一般の会社・お店のサイトでは、よくある質問の表示はもう期待できない状態になっていました。そして変更履歴の2026年5月の項目は、よくある質問のリッチリザルトについて「2026 年 5 月 7 日以降、この機能が Google 検索に表示されなくなるためです」と理由を示し、サポートの終了を告げています。手順の表示は、2023年9月13日にパソコンでも表示されなくなり、同ブログの追記で廃止扱いになりました。2025年6月の7種類の終了の発表については、公式ブログ「Google 検索結果ページを簡素化(外部サイト・新しいタブで開きます)」が、利用が少なく、利用者にとっての価値も小さくなっていたことを理由に挙げ、この変更は順位には影響しないと説明しています。
では、すでに入っているよくある質問や手順の構造化データは消すべきでしょうか。2023年の公式ブログは、使われなくなった構造化データについて「削除してもよいが、積極的に消す必要はない」という趣旨を述べ、使われていない構造化データが検索で問題を起こすことはないと説明しています。慌ててプラグインの設定を探し回る必要はありません。サイトを作り直すときや、プラグインの設定を見直すときに整理すれば十分です。
もう1つ、小さな会社やお店が誤解しやすいのが、口コミの星です。クチコミ抜粋のドキュメント(外部サイト・新しいタブで開きます)は、レビューされる側が自分のレビューを管理している場合、LocalBusinessやOrganizationの構造化データを使うページは「スターレビュー機能の対象外となります」としています。自社サイトに「お客様の声」を載せて星の構造化データを付けても、自分のお店の検索結果に星は出ません。口コミを検索で見せたいなら、Googleビジネスプロフィールの口コミを育てるほうが近道です。具体的な集め方と返信のしかたは、ローカルSEO対策のやり方で解説しています。
小さな会社・お店が入れる価値のある4つの型
小さな会社やお店のホームページで手をかける価値があるのは、会社情報(Organization)、店舗情報(LocalBusiness)、記事(Article)、パンくずリスト(BreadcrumbList)の4つです。どれもGoogleの検索ギャラリー(外部サイト・新しいタブで開きます)(2026年10月19日更新)に、現役の機能として載っています。
検索ギャラリーには25種類の型が並んでいますが、多くは求人、レシピ、映画、データセット、オンライン講座のように、扱う事業が限られるものです。ネットショップなら商品(Product)、イベントを主催するならイベント(Event)が加わりますが、来店型のお店や地域の会社なら、まず次の4つを、置くべきページに置くことを目標にしてください。
| 型 | 置くページ | 伝えられること | 優先度の目安 |
|---|---|---|---|
| 会社情報(Organization) | トップページか会社概要のページ1枚 | 正式名称、ロゴ、住所、電話番号、公式SNS | すべての会社で入れる |
| 店舗情報(LocalBusiness) | 店舗・事務所の案内ページ(店舗が複数ならそれぞれ) | 住所、電話番号、営業時間、地図上の位置 | 来店・来所がある業態は最優先 |
| 記事(Article) | ブログやお知らせの各記事 | タイトル、画像、公開日・更新日、書いた人 | ブログを書いているなら入れる |
| パンくずリスト(BreadcrumbList) | 階層がある下のページ全般 | サイトの中でそのページがどこにあるか | ページ数が多いサイトで入れる |
会社情報(Organization):トップページか会社概要に1つ
会社情報の構造化データは、Googleに「この会社は何者か」を伝えるための型です。組織の構造化データ(外部サイト・新しいタブで開きます)のドキュメントは、ホームページに入れるとGoogleが組織の管理情報を把握し、検索結果で組織を明確化できるようになると説明しています。項目のうち logo(ロゴ)は、検索結果やナレッジパネル(検索結果の右側などに出る会社の情報枠)の見た目にも使われます。
必須の項目はありません。同ドキュメントは「必須プロパティはありません」としたうえで、当てはまる項目をできるだけ多く入れるよう勧めています。小さな会社なら、name(会社名)、url(サイトのアドレス)、logo、address、telephone、sameAs(公式のSNSや外部の紹介ページのアドレス)があれば十分です。置き場所は、全ページではなく、トップページか会社概要のような組織を説明するページ1枚でよいとされています。
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "Organization",
"name": "株式会社みどり工務店",
"url": "https://example.com/",
"logo": "https://example.com/images/logo.png",
"telephone": "+81-00-0000-0000",
"sameAs": ["https://www.instagram.com/example"]
}
トップページには、会社情報とあわせてサイト(WebSite)の構造化データも1つ置いておくと安心です。Googleのサイト名のドキュメント(外部サイト・新しいタブで開きます)は、「希望するサイト名を指定するためには WebSite 構造化データが最も重要です」としています。サイト名は、検索結果でページのタイトルの上に出る名前で、スマートフォンとパソコンの両方で表示されます。必要な項目は name(サイト名)と url(トップページのアドレス)の2つで、略称があれば alternateName に書けます。WordPressのSEOプラグインの多くはこの型を自動で出しているので、まずは次の章の方法で入っているかを確かめてください。
店舗情報(LocalBusiness):来店・来所がある業態の最優先
店舗情報の構造化データは、住所や営業時間など、お店を訪ねるのに必要な情報を伝える型です。ローカル ビジネスの構造化データ(外部サイト・新しいタブで開きます)のドキュメントは、この型によって「営業時間、一つのビジネスにおける各部門の情報、クチコミ(他のビジネスに関するものをサイトが収集している場合)などを Google に伝えることができます」と説明しています。
必須の項目は name(名前)と address(住所)の2つです。推奨の項目には、telephone(電話番号)、url(その店舗のページのアドレス)、openingHoursSpecification(営業時間)、geo(緯度・経度)、priceRange(価格帯)、飲食店向けの menu(メニューのアドレス)と servesCuisine(料理の種類)などがあります。整体院、歯科医院、美容室、工務店、税理士事務所のように、お客様が訪ねてくる業態では、4つの中でまず最初に入れたい型です。
注意したいのは、営業時間の更新です。年末年始や定休日の変更でGoogleビジネスプロフィールを直したのに、サイトの構造化データだけが古いまま、という食い違いが起きがちです。営業時間を変えたら、プロフィール、サイトの本文、構造化データの3か所を同じ日に直す、と決めておくと迷いません。なお、店舗情報の構造化データを入れても、Googleマップの順位がそれだけで上がるわけではありません。地図枠の順位を決める3つの基準(関連性・距離・知名度)は、ローカルSEO対策のやり方で詳しく扱っています。
店舗情報を業種と営業時間に合わせて書く
LocalBusiness は「地域のお店・事務所」全般を表す大きな型で、schema.org にはその下に業種ごとの細かい型があります。前出のドキュメントは「できる限り具体的な LocalBusiness サブタイプ」を使うよう求めており、例として飲食店の Restaurant、スパの DaySpa、フィットネスの HealthClub を挙げています。ほかにも schema.org には、歯科医院の Dentist(外部サイト・新しいタブで開きます)、美容室の HairSalon(外部サイト・新しいタブで開きます)、会計事務所の AccountingService(外部サイト・新しいタブで開きます)、工務店などの GeneralContractor(外部サイト・新しいタブで開きます) といった型があります。電気工事と水道修理のように複数の業種を兼ねる場合は、型を配列で複数並べて書く方法が同じドキュメントで示されています。自分の業種に合う型が見つからなければ、無理に近い型を選ばず LocalBusiness のままで構いません。
営業時間は、通常の時間に加えて例外も書けます。同ドキュメントによると、季節営業や年末年始の休業は validFrom(開始日)と validThrough(終了日)で期間を区切って指定し、終日休業の日は opens と closes をどちらも「00:00」にします。深夜0時をまたぐ営業は、開始と終了を1つの指定にまとめて書きます。年末年始やお盆の休みが毎年ある店なら、休業の告知をページに載せるときに、構造化データの期間指定も一緒に入れておくと、本文との食い違いを防げます。
店舗が複数ある場合は、店舗ごとに案内ページを分け、それぞれのページにその店舗の LocalBusiness を置きます。url には「特定のビジネス拠点の完全修飾 URL」、つまりその店舗のページのアドレスを入れるよう求められているので、すべての店舗にトップページのアドレスを入れるのは避けてください。
よく受ける疑問が、「Googleビジネスプロフィールに営業時間を登録しているなら、サイトの構造化データは要らないのでは」というものです。2つは置き場所が違います。プロフィールはGoogleの中に登録する情報で、地図や検索結果のお店の枠に表示されます。構造化データは自分のサイトの中に書く情報で、Googleがサイトを読んだときに、そのページが誰のどの店舗のページなのかを読み取る手がかりになります。どちらか一方で済むものではなく、同じ事実を2つの場所で正しくそろえておく、と考えるのが安全です。手間をかける順番は、来店につながりやすいプロフィールが先、サイトの構造化データはその次で構いません。
記事(Article):ブログを書いているなら入れる
記事の構造化データは、ブログやお知らせの1本ごとに、タイトル、画像、日付、書いた人を伝える型です。記事の構造化データ(外部サイト・新しいタブで開きます)のドキュメントは、これによってGoogleが「その記事のタイトル テキスト、画像、日付情報を適切に表示できるようになります」と説明しています。
こちらも必須の項目はなく、推奨は headline(見出し)、image(画像)、datePublished(公開日)、dateModified(更新日)、author(書いた人)の5つです。書いた人は、個人なら Person、会社なら Organization の型を使い分けます。同ドキュメントは、author.name には名前だけを入れ、肩書きや会社名、敬称を混ぜないよう求めています。記事を書き直したら更新日を正しく変えること、本文に表示している日付と構造化データの日付をそろえることも大切です。書き直しの進め方と日付の扱いは、SEOリライトのやり方で解説しています。
記事の構造化データは、WordPressのSEOプラグインやブログサービスが自動で入れていることが多い型です。自分で書く前に、次の章の方法で、すでに入っていないかを確かめてください。
パンくずリスト(BreadcrumbList):ページの位置を伝える
パンくずリストの構造化データは、「トップ > サービス > 外壁塗装」のように、そのページがサイトのどこにあるかを伝える型です。パンくずリストの構造化データ(外部サイト・新しいタブで開きます)のドキュメントは、ページ上のパンくずリストが「そのページがサイト階層内のどこに位置するかを示して」いると説明しています。
検索結果での見え方には変化がありました。2025年1月から、パンくずリストはスマートフォンの検索結果では表示されなくなり、パソコンの検索結果だけに出ています(変更履歴(外部サイト・新しいタブで開きます)の2025年1月22日の項目)。理由は、小さな画面では途中で切れてしまい役に立たないと分かったためと説明されています。それでも、ページ同士の関係をGoogleに伝える役割は残っていますし、ページに表示するパンくずリストは、訪れた人がサイト内を移動する助けにもなります。サービスや事例のページが増えて、階層ができているサイトでは入れておく価値があります。サイト内の道案内全体の作り方は、内部リンクとはを参考にしてください。
入れなくてよい型
反対に、小さな会社やお店が今から手をかけなくてよい型もはっきりしています。よくある質問(FAQPage)と手順(HowTo)は、前の章のとおり検索結果に表示されません。自社の口コミに付ける星の構造化データも、自分のお店の検索結果には出ません。求人(JobPosting)は、自社サイトで採用ページを持ち、応募を直接受け付けている会社だけが検討すれば足ります。迷ったら「その型は検索ギャラリーにいま載っているか」「その型が伝える情報は、自分のページに実際に書いてあるか」の2点で判断してください。
自分のサイトに構造化データが入っているか確かめる方法
構造化データが入っているかどうかは、Googleの無料ツール「リッチリザルト テスト」にページのアドレスを入れれば、1分ほどで確かめられます。サイトを作った制作会社に聞く前に、まず自分で見てみるのがおすすめです。
リッチリザルト テスト(外部サイト・新しいタブで開きます)の使い方は次のとおりです。
- リッチリザルト テストを開き、調べたいページのアドレス(トップページ、店舗のページ、ブログの1記事など)を入れてテストを実行する。
- 結果画面で、検出された構造化データの一覧を見る。「組織」「ローカル ビジネス」「記事」「パンくずリスト」などの型の名前が出ていれば、その型が入っている。
- 各項目を開き、エラーが出ていないかを見る。エラーのある項目はリッチリザルトに使われない。警告は、推奨の項目が足りないといった重大ではない問題を示すことが多く、エラーほど急がなくてよい。
- 表示されている名前・住所・電話番号・営業時間が、ページの本文と同じかを目で確かめる。
Search Console ヘルプのリッチリザルト テストの説明(外部サイト・新しいタブで開きます)によると、テストはスマートフォンとパソコンのどちらの見え方でも実行でき、初期設定はスマートフォンです。アドレスの代わりにコードを貼り付けて試すこともできるので、制作会社から受け取ったJSON-LDを公開前に確かめる用途にも使えます。ただし、このテストが調べるのはGoogleが検索で使う型だけです。schema.org の型全体の書き方が正しいかを見たいときは、Schema Markup Validator(外部サイト・新しいタブで開きます)を使います。
継続的に見るなら、Search Consoleです。Googleが構造化データを見つけると、左のメニューの「拡張機能」の中に「パンくずリスト」などの型ごとのレポートが出ます。リッチリザルト レポートの概要(外部サイト・新しいタブで開きます)によると、レポートは有効なアイテムと無効なアイテムの数をグラフで示し、Googleがサイト上で対応する型を見つけたときだけ表示されます。レポートが1つもないなら、まだ何も入っていないか、Googleがまだ見つけていないか、あるいはエラーがあって正しく読み取れていない、ということです。Search Consoleの登録と、毎月見る画面の決め方は、サーチコンソールの使い方にまとめています。
もう1つ、ツールを使わない確かめ方もあります。パソコンのブラウザでページを開いて右クリックし「ページのソースを表示」を選び、ld+json という文字を検索します。見つかれば、その下にJSON-LDが書かれています。ただし、JavaScriptで後から構造化データを差し込むサイトでは、この方法では見つからないことがあるため、最終的な判断はリッチリザルト テストで行ってください。
エラーが出たときに多いのは、必須の項目が抜けているケースです。たとえば店舗情報なら name と address のどちらかが無いとエラーになり、その店舗情報はリッチリザルトに使われません。プラグインの設定画面で住所の欄が空のままになっている、というのがよくある原因です。次に多いのが書式の誤りで、営業時間の時刻や曜日の表記、閉じかっこやカンマの抜けがあると、型そのものが検出されなくなります。自分で直せないときは、テスト結果の共有リンクを制作会社に送ると、どこが問題かを正確に伝えられます。同じヘルプによると、テスト結果の共有リンクは約90日間残ります。
WordPress・Wixでの入れ方と、制作会社に確認すること
WordPressやWixで作ったサイトでは、基本の構造化データの多くはプラグインやサービス側が自動で入れています。自分で書き足す前に、何が自動で入っているかを確かめるのが先です。
WordPress:SEOプラグインが基本の型を出す
WordPressでは、SEOプラグインを入れると、記事やパンくずリストなどの構造化データが自動で出力されるのが一般的です。たとえばYoast SEO の構造化データ機能の案内(外部サイト・新しいタブで開きます)では、無料版が出力する型として、組織(Organization)、個人(Person)、サイト(WebSite)、ページ(WebPage)、記事(Article)、パンくずリストが挙げられています。一方、店舗情報(LocalBusiness)は無料版には含まれず、有料版の機能として示されています(2026年10月時点の公式ページによる)。プラグインごとに、どの型が無料の範囲で出るかは違うので、使っているプラグインの公式の説明で確かめてください。
WordPressでよくある失敗は、テーマとプラグインの両方が同じ型を出していたり、SEOプラグインを2つ入れていたりして、同じ情報が二重に出ている状態です。リッチリザルト テストで同じ型が2回検出されたら、どちらか一方の出力を止めるのが安全です。WordPress全体のSEOの設定の順番は、WordPressのSEO対策で解説しています。
Wix:JSON-LDを貼り付けて追加できる
Wixでは、ページの設定画面から自分でJSON-LDを追加できます。Wix ヘルプセンターの説明(外部サイト・新しいタブで開きます)によると、Wix Storesの商品ページのように、作成した時点で構造化データが入っているページもあります。自分で追加するときは、SEOの設定の「構造化データマークアップ」の欄にJSON-LDを貼り付けて適用し、同じ画面からGoogleのテストにかけて確かめられます。
Wixには、1ページにつき5つまで、1つあたり7,000文字未満、JSON-LDの形式だけ受け付ける、固定のページにだけ追加できる、という条件があります(2026年10月時点の同ヘルプによる)。店舗情報を入れるなら、店舗の案内ページに上で紹介したようなJSON-LDを1つ貼り付ける形になります。そのほかのホームページ作成サービスやテーマも、自動で入る型と自分で追加する方法はそれぞれ違うので、使っているサービスのヘルプで「構造化データ」を検索してみてください。
制作会社に作ってもらったサイトの場合
制作会社に作ってもらったサイトで、リッチリザルト テストに何も出てこない場合は、次のように聞くと話が早く進みます。
- トップページか会社概要のページに、会社情報(Organization)の構造化データを入れられますか。
- 店舗の案内ページに、住所・電話番号・営業時間を含む店舗情報(LocalBusiness)を入れられますか。
- ブログ記事には、公開日と更新日を含む記事(Article)の構造化データが自動で入りますか。
- 営業時間などを変えたとき、構造化データもこちらで直せますか。直せない場合、修正をお願いする方法と費用はどうなりますか。
最後の質問が特に大切です。構造化データは一度入れて終わりではなく、ページの内容が変わるたびに合わせる必要があります。自分で直せない作りになっていると、営業時間の変更のたびに依頼が必要になり、いずれ食い違いが放置されがちです。
構造化データを入れるときの注意点
構造化データでいちばん大切なルールは、ページに書いていないことを書かないことです。見えない情報や事実と違う情報を入れると、表示されないだけでなく、Googleから対策を受けることがあります。
構造化データに関する一般的なガイドライン(外部サイト・新しいタブで開きます)は、「ページの読者に表示されないコンテンツをマークアップしないでください」と定めています。たとえば、ページに載せていない口コミの点数や、実際には受け付けていない時間帯の営業時間を構造化データにだけ書くのは違反です。同ガイドラインは、構造化データに問題があるページには手動による対策(Googleの担当者による措置)が行われる可能性があるとしています。構造化データに関する手動による対策を受けると、そのページはリッチリザルトとして表示されなくなります。ただし、同ガイドラインは「Google ウェブ検索でのページの掲載順位には影響しません」とも書いており、受けたかどうかはSearch Consoleの「手動による対策」レポートで確かめられます。
小さな会社やお店が気をつけたい点を、実際に起きやすい順にまとめます。
- ページの本文と食い違わせない: 住所、電話番号、営業時間、価格帯は、本文に書いてある内容と一字一句そろえます。店名・住所・電話番号の表記をGoogleビジネスプロフィールとそろえる考え方と同じです。
- 他社の情報や、もう終わった情報を残さない: 閉店した店舗、終わったキャンペーン、退職した担当者の名前などが構造化データに残っていないかを、サイトを直すたびに確かめます。
- 自社の口コミに星を付けない: 前の章のとおり、自分で管理しているレビューは星の表示の対象外です。入れても表示されず、手間だけがかかります。
- 同じ型を二重に出さない: テーマ、プラグイン、手書きのコードがそれぞれ同じ型を出していないかを、リッチリザルト テストで確かめます。
- 入れたら終わりにしない: 営業時間やロゴを変えたら、構造化データも同じ日に直します。
構造化データは、検索で見つけてもらうための土台の一部にすぎません。お客様が知りたいことに答えるページや記事がなければ、構造化データで伝える中身もありません。検索で選ばれるページの作り方そのものは、SEO対策とはで基本から解説しています。
状況別の読み分け早見表
自分のサイトの状況に近い行から読むと、必要なところだけを短く確かめられます。
| 当てはまる状況 | 次に読むセクション・アクション |
|---|---|
| 構造化データが入っているか分からない | 「自分のサイトに構造化データが入っているか確かめる方法」でリッチリザルト テストを試す |
| 店舗や事務所があり、来店・来所が集客の中心 | 「店舗情報(LocalBusiness)」を読み、ローカルSEO対策のやり方でプロフィールの整備も進める |
| WordPressでブログを書いている | 「WordPress:SEOプラグインが基本の型を出す」で自動で入る型を確かめ、WordPressのSEO対策で設定を見直す |
| よくある質問の構造化データを入れたのに何も表示されない | 「2026年のリッチリザルトの現状」を読む。表示は終わっているので、無理に直さなくてよい |
| そもそも検索からの訪問が少ない | 構造化データより先に、ブログで集客できない原因で原因を切り分ける |
よくある質問
- 構造化データを入れると検索順位は上がりますか?
- 入れただけで順位が上がるとは考えないでください。Googleは構造化データを、ページの内容を正しく伝えるための仕組みとして説明しており、リッチリザルトの表示も約束していません。順位を上げたいなら、まず検索する人の疑問に答える本文を整えることが先です。
- よくある質問の構造化データは、もう外したほうがよいですか?
- 急いで外す必要はありません。よくある質問の表示は2026年5月7日にGoogle検索から消えましたが、Googleは使われなくなった構造化データが検索で問題を起こすことはないと説明しています。サイトを作り直すときやプラグインを見直すときに整理すれば十分です。
- 小さなお店がまず入れるべき構造化データはどれですか?
- 来店や来所があるなら、店舗の案内ページに入れる店舗情報(LocalBusiness)が最優先です。名前と住所が必須で、電話番号と営業時間も入れておくと、お店を訪ねるのに必要な情報をGoogleに正確に伝えられます。そのうえで、トップページか会社概要に会社情報(Organization)を入れます。
- 自社サイトのお客様の声に星の構造化データを付ければ、検索結果に星が出ますか?
- 出ません。Googleのルールでは、レビューされる側が自分で管理しているレビューは、LocalBusinessやOrganizationのページでは星の表示の対象外です。口コミを検索で見せたいなら、Googleビジネスプロフィールの口コミを集めて返信するほうが効果的です。
- AI検索に載るために、特別な構造化データは必要ですか?
- 必要ありません。GoogleはAI機能で表示されるために、特別なschema.orgの構造化データを追加する必要はないと明記しています。通常の検索と同じ基本の型を、ページの内容と食い違わないように入れておけば足ります。
- パンくずリストの構造化データを入れたのに、スマートフォンの検索結果に出ません。設定の間違いですか?
- 間違いではありません。Googleは2025年1月に、スマートフォンの検索結果でのパンくずリストの表示を終了し、パソコンの検索結果だけに表示するよう変更しています。パソコンで検索して表示されるか、リッチリザルトテストでエラーがないかを確かめてください。
- 構造化データは自分で書けますか?
- 書けます。JSON-LDは、ページに書いてある会社名や住所などを決まった名札で並べ直すだけの短いテキストです。WordPressならプラグイン、Wixなら設定画面への貼り付けで入れられます。書いたら必ずリッチリザルトテストで、エラーがないことと内容が本文と同じことを確かめてください。
構造化データの次にやること
構造化データは、店舗情報と会社情報を正しく入れ、ブログ記事とパンくずリストはプラグインやサービスの自動出力を確かめる、というところまで済めば、小さな会社やお店としては十分です。今日やることは、トップページ、店舗の案内ページ、ブログの1記事をリッチリザルト テストにかけ、何が入っていて何が足りないかを確かめることの1つだけです。
そのうえで検索からの訪問を増やすには、構造化データで伝える中身、つまりお客様の疑問に答える記事を増やしていくことになります。ここは、本業の合間に一人で続けるのがいちばん難しいところです。どんな言葉で探されているかを調べ、構成を考え、書き上げて公開する流れを毎週続けるのは、思っている以上に手間がかかります。
つむぎは、集めたい顧客を伝えるだけで狙うキーワードの一覧を作り、SEOとAI検索を意識した記事を下書きするツールです。公開されるのは、あなたが読んで承認した記事だけで、勝手に公開することはありません。クレジットカード不要で、無料で始められます。サイトの土台を整えたあと、記事づくりを続ける負担を軽くしたい方は試してみてください。
ホームページ全体で集客の流れを作りたい方は、ホームページ集客の始め方もあわせて読んでみてください。
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