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canonicalタグ(カノニカルタグ)とは?重複URLを正規化する書き方と確認方法

canonicalタグとは、重複・類似したURLがあるとき評価してほしい正規URLを検索エンジンに伝えるHTMLタグです。本記事ではURL正規化の意味から書き方・設定方法・WordPressでの扱い・反映の確認まで、SEO専任のいない小規模事業者が自力で設定できる手順をGoogle公式にもとづき解説します。

目次(15)

canonicalタグ(読み方は「カノニカルタグ」)とは、重複・類似ページがあるとき評価してほしい正規URLを検索エンジンに伝える、<head>内に置くHTMLのlink要素です。canonicalは英語で「正規の」という意味です。同じ内容のページが複数のURLで見られる状態になっていると、本来1つに集まるはずの検索評価がバラけてしまいます。そのとき「このURLを代表として扱ってください」と知らせる役割を持つのが、このタグです。

この記事は、SEO専任のスタッフがいない士業・教室・治療院・小売などの小規模事業者が、重複URLの対策を自分の手で理解して設定・確認できるようになることを目標にしています。読み終えるころには、canonicalタグが何者で、自分のサイトに必要かどうかを見分け、実際に書いて、効いているかどうかまで確かめられる状態を目指します。canonicalタグは、一度仕組みを理解すれば自分で手を動かせる施策です。順番に読み進めれば、専門用語も含めて無理なく設定までたどり着けます。

canonicalタグとは?正規URLを検索エンジンに伝えるHTMLタグ

canonicalタグとは、内容が重複・類似するページが複数あるとき、「評価してほしい正規のURL」を検索エンジンに伝えるlink要素です。Google 検索セントラルは、rel="canonical"のlink要素を「HTML の head セクションで使用される要素で、別のページがそのページの正規コンテンツであることを示しています」と説明しています(Google 検索セントラル(外部サイト・新しいタブで開きます))。つまり「このページの中身は、あちらのURLが本家です」と申告するための目印にあたります。

注意したいのは、canonicalタグは専用に新設されたHTMLタグではない、という点です。実際の書き方は<link rel="canonical" href="正規URL">で、もともとあるlinkという要素に「正規URLの指定」(rel="canonical")という役割を与えて書きます。Google 検索セントラルも、この書き方を「canonical 要素とも呼ばれます」と紹介しています。IT用語辞典のe-Wordsは、canonicalタグを「どのページが本体かを知らせるタグ」と説明しています(IT用語辞典 e-Words(外部サイト・新しいタブで開きます))。

BtoB向けに平易な解説を出しているferret Oneも、canonicalタグを「重複するコンテンツがある際に検索エンジン側に正規となるURLを伝えるHTMLタグ」と表現しています(ferret One(外部サイト・新しいタブで開きます))。言い回しは違っても、どの情報源も「複数URLのなかから1つを代表に選んで伝える仕組み」という点では一致しています。小規模サイトであっても、商品の色違いページや、アクセス解析用のパラメータが付いたURLなど、知らないうちに似たページが増えていることは珍しくありません。そうした場面で評価を1本にまとめるのが、このタグの出番です。

ここで言う「重複・類似」は、丸ごとコピーした悪質なページだけを指すのではありません。ふだん真面目にサイトを運営していても生まれる、技術的にアドレスが分かれてしまう状態を含みます。たとえば予約システムやカートの仕組みがURLの末尾に識別用の文字列を足す、同じ記事に印刷用のページが別アドレスで用意される、といったことは普通に起こります。canonicalタグは、こうした「意図しない重複」を検索エンジンに対して整理し、「本家はこれです」と一言添えるための、いわば案内板のような役割を果たします。

パラメータ付き・wwwあり・httpの3つのURLを、canonicalタグで正規URL1つにまとめる図

SEOそのものの全体像から整理したい方は、先にSEO対策の全体像をまとめた記事に目を通しておくと、canonicalタグがどの位置づけの施策なのかが掴みやすくなります。

URL正規化とは

URL正規化とは、内容が重複する複数のURLを1つの代表URLにまとめ、「このページを評価してほしい」と検索エンジンに伝える工程のことです。e-Wordsは、canonicalタグで重複ページをグループ化し、一つを代表として検索エンジンに伝え「そのページのみを収録・評価してほしい」と伝える工程を「URL正規化」と呼んでいます。ferret Oneも、正規URLを検索エンジンに伝える対応を「URLの正規化」と説明しています。

なぜわざわざ1つにまとめる必要があるのでしょうか。Google 検索セントラルは、正規URLを指定する目的を「類似ページや重複ページについてシグナルを統合するため」と述べています。検索エンジンは、あるURLに集まったリンクなどの評価材料を手がかりにページを判断します。似た内容が別々のURLに分かれていると、その材料があちこちに散らばってしまいます。正規化とは、散らばった評価材料を、優先すべき1つのURLに束ね直す作業です。

正規URL(代表URL)とは何を指すか

正規URLとは、検索エンジンに代表として扱ってほしいURLそのものを指します。canonicalタグが「伝えるための手段」だとすれば、正規URLは「伝える中身=どのアドレスを本家にするか」という答えにあたります。この2つはよく混同されますが、タグは道具、URLは指定先、と役割が分かれています。

たとえば同じ商品ページがhttps://example.com/itemとhttps://example.com/item?color=whiteの2つで表示できるとき、前者を本家に決めるなら、正規URLはhttps://example.com/itemです。そのうえで、両方のページのcanonicalタグに同じhttps://example.com/itemを指定する、という使い方になります。どのURLを正規にするかは自分で決め、その答えをタグに書いて伝える、という順番です。

どのURLを正規にするかに、絶対の正解があるわけではありません。ただ、選ぶときの目安はあります。読者に案内するときにいちばん自然なURL、余計なパラメータが付いていないシンプルなURL、そして今後も長く使い続けるURLを選ぶと、後々の運用が楽になります。パラメータの有無で迷ったら、何も付いていない短いほうを正規にするのが基本です。いったん正規URLを決めたら、サイト内のリンクもできるだけそのURLに統一しておくと、検索エンジンにも読者にも「これが本家だ」という意図が伝わりやすくなります。

Googleにとっては「命令」ではなく「ヒント」

canonicalタグを設定しても、必ずそのURLが検索結果に出るとは限りません。Google 検索セントラルは、canonicalタグを「指定された URL が正規ページになるべきことを強く示すシグナル」と呼びつつ、こうした手段は「いずれも必須ではありません」と明記しています。正規URLが指定されていなくても「Google 検索でユーザーに表示するのに最適な URL を Google が客観的に判断する」ためだと説明しています。

e-Wordsも同じ趣旨で、「検索エンジンはcanonicalタグの情報を参考にするが、必ずこれに従うとは限らない」と述べています。これはヒントであって命令ではない、という事実です。したがって「設定したのだから絶対にこのURLで表示される」と考えるのは危険で、設定後は本当に反映されているかを確かめる姿勢が欠かせません。この記事でも後半で、反映を確認する方法をきちんと扱います。期待値を正しく持っておくことが、重複URL対策でいちばん大事な土台になります。

では、ヒントにすぎないなら設定しても意味がないのか、というとそうではありません。Googleはこれを「強く示すシグナル」と表現しており、適切に設定されたcanonicalタグは、正規URLを判断するうえで大きな手がかりとして扱われます。自分の意図を正しく伝えておけば、多くの場合はその意図どおりに評価がまとまります。大切なのは、「設定すれば必ずそうなる」と思い込むのではなく、「強い希望として伝え、結果を確認する」という姿勢で向き合うことです。思いどおりにならないときは、まず記述とSearch Consoleの表示を見比べて原因を切り分けます。

なぜ重複・類似URLを放置してはいけないのか

正規URLを決めずに重複を放置すると、評価が複数のURLに分散し、自分が望まないURLが検索結果に出ることがあるためです。なお、Google 検索セントラルは「サイト上で重複コンテンツが発生することは通常のことであり、Google のスパムに関するポリシーの違反にはなりません」と述べています(Google 検索セントラル(外部サイト・新しいタブで開きます))。重複があるだけで罰を受けるわけではなく、問題は評価が割れることです。ferret Oneは、canonicalタグが必要な理由として「重複コンテンツとしてマイナス評価を受けないため」と「評価の分散を避けるため」の2点を挙げています。検索エンジンは「同じ内容でもURLが違っていれば別ページと認識し、評価が分散される可能性がある」としています。

小規模サイトでは、本人が意図しないところで重複が生まれていることがよくあります。たとえば広告やメールマガジンのリンクに計測用のパラメータを付けると、同じ記事が?utm_source=...付きとパラメータなしの2つのアドレスで表示されます。独自ドメインをwwwありとなしの両方で開けるように設定したままになっている、トップページがhttpとhttpsの両方で生きている、といったケースも定番です。見た目はまったく同じページでも、検索エンジンにとっては別URLです。

評価が分散するとは、本来1ページぶんの実力を発揮できるはずの内容が、2つ3つのURLに割れて、それぞれが中途半端な評価にとどまる状態を指します。Google 検索セントラルが述べるとおり、正規URLを指定すれば、個々のURLに集まった評価材料を「優先すべき 1 つの URL に統合できる」ようになります。せっかく良い記事を書いても、入口が分かれて力が割れてしまってはもったいありません。だからこそ、どのURLを代表にするかを自分で決めて、1つに束ねておく必要があります。

具体的な例で考えてみましょう。ある治療院が「肩こりの原因と対処」という記事を公開し、SNS広告やメールマガジンでも案内したとします。広告のリンクに計測用のパラメータが付くと、パラメータなしのURLと、?utm_sourceが付いたURLの2つが生まれます。読者から見れば同じ記事ですが、検索エンジンには別ページに見えます。すると、記事に集まったはずの評価が2つのアドレスに割れ、どちらも「本来の半分くらい」の力しか出せない、という事態になりかねません。canonicalタグでパラメータなしのURLを正規に指定しておけば、どこから流入があっても評価は1本にまとまります。

もうひとつ見落とされやすいのが、ドメインの表記ゆれです。サイトを立ち上げた際、https://example.comでもhttps://www.example.comでも開けるまま放置しているサイトは少なくありません。トップページがhttpとhttpsの両方で生きていることもあります。人の目にはどれも同じトップページですが、検索エンジンにとっては別URLです。こうした土台の重複は、記事を増やすほど影響が積み重なります。評価を分散させないために、サイト全体でどのアドレスを正規にするかを早い段階でそろえておくと安心です。

状況別の読み分け早見表

ここまでで「自分のサイトにも重複があるかもしれない」と感じた方のために、状況ごとにどのセクションへ進めばよいかをまとめます。気になる行から読み進めてください。

当てはまる状況次に読むセクション・アクション
ネットショップで色違い・サイズ違いなど似たページがたくさんある「canonicalタグを設定すべきケース・控えるべきケース」へ。ネットショップ全体の対策は小さなお店のECサイトSEOもあわせて確認
WordPressでサイトやブログを運営している「WordPressでcanonicalタグを設定するには」へ。サイト全体のSEO設定はWordPressのSEO設定の記事を参照
設定はしたが、ちゃんと効いているか不安「設定が反映されているか確認する方法」へ。URL検査の使い方はSearch Consoleの使い方で確認
そもそも全ページに必要なのか迷っている「canonicalタグを設定すべきケース・控えるべきケース」と「よくある質問」へ
まず書き方だけ知りたい「canonicalタグの書き方」へ。コード例をそのまま参考にできます
301リダイレクトとの違いがわからない「301リダイレクトとの違いと使い分け」へ

canonicalタグを設定すべきケース・控えるべきケース

設定の基本方針はシンプルで、内容がほぼ同じで別URLになっているなら設定し、内容が異なる・それぞれ個別に検索結果へ出したいページでは控える、という使い分けになります。まずは設定すべき代表的なケースから見ていきます。

SEO HACKSは、小規模事業者がつまずきやすい重複の具体例を挙げています(SEO HACKS(外部サイト・新しいタブで開きます))。

  • 計測パラメータが付いたURL: 広告やメルマガの効果測定でhttps://example.com/products/sneakers?utm_source=google&utm_medium=cpcのようなURLが生まれるケースです。中身はパラメータなしのページと同じなので、パラメータなしのURLを正規として指定します。
  • ネットショップの色違い・サイズ違い: ?color=whiteや?size=26のように、選択肢ごとにURLが分かれる作りになっている場合です。内容がほぼ同じなら、代表となる商品ページのURLに正規化します。こうした重複はネットショップで特に起きやすいため、店舗全体の対策は小さなお店のECサイトSEOもあわせて確認すると効率的です。
  • パソコン用とスマホ用で別URL: https://example.com/article-title(PC用)とhttps://m.example.com/article-title(モバイル用)のように端末別にURLを分けている場合は、片方を正規に指定します。
  • wwwあり・なし、末尾スラッシュ、http・httpsの表記ゆれ: 同じページが複数の書き方で開ける状態も重複です。Google 検索セントラルは、HTTPSページを同等のHTTPページよりも優先して正規URLに選ぶと述べているので、原則はHTTPS側を代表にそろえます。末尾のスラッシュ(/)があるURLとないURLも、サーバーの設定によっては別ページ扱いになります。どれを正規にするか迷ったら、ふだんサイト内のリンクで使っている書き方にそろえると統一しやすくなります。

これらに共通するのは、「自分では1ページのつもりでも、技術的には複数のアドレスが存在している」という状態です。まずは自分のサイトで、同じページがいくつのURLで開けるかを一度洗い出してみてください。計測パラメータの付け方やドメインの設定を見直すだけで、重複そのものを減らせることもあります。そのうえで、残った重複をcanonicalタグで正規化していくと、手戻りが少なくて済みます。

業種ごとに、身近な例へ置き換えてみましょう。士業の事務所なら、同じ解説記事に印刷用のページが別URLで用意されているケースがあります。教室やスクールなら、開催日ごとにURLが分かれていても説明文がほぼ同じ講座案内があるかもしれません。小売やネットショップなら、先に挙げた色・サイズ違いの重複が代表的です。いずれも「読者にとっては同じ内容なのに、アドレスだけが複数ある」状態であれば、代表URLを1つ決めてcanonicalタグで正規化する価値があります。

一方で、設定を控えたほうがよいケースもあります。内容が異なるページどうしをcanonicalタグでまとめてはいけません。たとえば「料金ページ」と「よくある質問ページ」のように、読者に別々の目的で読んでほしいページを1つに正規化すると、片方が検索結果に出なくなるおそれがあります。教室でいえば「初心者コースの案内」と「経験者コースの案内」は似た体裁でも中身が違うので、まとめてはいけません。また、それぞれを独立して検索結果へ表示させたいページも、canonicalタグでまとめる対象ではありません。「似ているけれど別の価値を持つページかどうか」を判断の軸にすると迷いにくくなります。迷ったときは、2つのページを並べて「読者に別々に届けたいか、それとも実質同じものか」を自問してみてください。該当するページが見つかったら、次の「書き方」のセクションで実際の記述に進んでください。

canonicalタグの書き方

書き方の基本は、ページの<head>内に正規URLを絶対パスで1つだけ指定し、正規ページ自身にも自己参照を入れることです。まずは良い例を見てみましょう。

<!-- 良い例:<head>内に1つ、絶対URLで記述 -->
<head>
  <link rel="canonical" href="https://example.com/dresses/green-dresses" />
</head>

Google 検索セントラルが示す記述例も、この形でhttps://から始まる完全なアドレス(絶対URL)を使っています。なぜ絶対URLなのかというと、同じく公式が「相対パスではなく絶対パスを指定します」と明記しているためです。良い例がhttps://www.example.com/dresses/green/green-dress.htmlであるのに対し、/dresses/green/green-dress.htmlのような相対パスは悪い例として挙げられています。

<!-- 悪い例1:相対パス(どのドメインか伝わらない) -->
<link rel="canonical" href="/dresses/green-dresses" />

<!-- 悪い例2:1ページに複数のcanonicalを記述 -->
<link rel="canonical" href="https://example.com/a" />
<link rel="canonical" href="https://example.com/b" />

<!-- 悪い例3:<body>内に書く(認識されない) -->
<body>
  <link rel="canonical" href="https://example.com/a" />
</body>

なぜ「1つだけ」なのかも押さえておきましょう。SEO HACKSは、基本ルールを「<head>タグ内に1つだけ記述する」こととし、「複数のcanonicalタグが存在すると、検索エンジンはすべてのcanonicalタグを無効として扱います」と説明しています。つまり2つ書くと両方が無効になり、設定しなかったのと同じになってしまいます。

書く場所も重要です。ferret Oneは、canonicalタグは<head>で使い、「<body>に入れると、検索エンジンが正しく認識しない」と注意しています。Google 検索セントラルも、この要素は「HTML の head セクションに指定されている場合にのみ受け入れられる」としています。<head>は、ページの冒頭にあるタイトルや文字コードの指定などが並ぶ領域で、読者には見えない設定の置き場所です。ここに書かなければ、たとえ記述そのものが正しくても読み飛ばされてしまう、という点は覚えておいてください。

加えて、重複のない通常のページにも、そのページ自身のURLを指定する「自分自身を指すcanonicalタグ」を入れておくのがおすすめです。SEO HACKSは、これを「そのページ自身のURLをcanonicalタグで指定すること」と説明しています。公式も、正規ページ自体にも自分自身を指すcanonicalタグを含めるよう推奨しています(自己参照正規とも呼ばれます)。自分のURLを自分で指定するだけなので害はなく、どのURLが本家かを明示できます。たとえばhttps://example.com/serviceというページなら、そのページの<head>に次のように書くだけです。

<link rel="canonical" href="https://example.com/service" />

将来パラメータ付きのURLが生まれても、本家がどこかをあらかじめ宣言できているため、重複に強いサイトになります。

設定方法を4つの手段で比べる

canonicalタグの指定には、link要素・HTTPレスポンスヘッダー・サイトマップ・リダイレクトという4つの手段があり、正規化への効き方が異なります。Google 検索セントラルは、これらの方法について正規化への効果に差があることを示しており、効果が強いものから並べると次のように整理できます。

手段書く場所・方法正規化への効き方向いている場面
リダイレクト元URLから正規URLへ転送を設定する正規ページになるべきことを強く示すシグナル(最も強い)元URLをもう使わず、1本に統合してよいとき
canonicalタグ(link要素)ページの<head>内に1つ記述する正規ページになるべきことを強く示すシグナル両方のページを残したまま評価だけ寄せたいとき
HTTPレスポンスヘッダーでの指定サーバー側の設定で付与するlink要素と同じ指定をHTML以外にも届けられるPDFなどHTML以外のファイルや、サーバーで一括指定したいとき
サイトマップに含めるサイトマップに正規URLを載せるシグナルとしては弱い他の手段とあわせて補助的に使うとき

HTTPレスポンスヘッダーという手段は、あまり聞き慣れないかもしれません。Google 検索セントラルは、サーバーの設定を変更できる場合、HTML要素の代わりに、HTTPレスポンスヘッダーで正規URLを指定する方法を使えば、PDFファイルなどHTML以外のドキュメントの正規URLも示せると説明しています。HTMLページには<head>に書けませんから、資料ファイルの重複対策はこちらが選択肢になります。

ただし公式は、これらの手段について「上記の方法を使用することをおすすめしますが、いずれも必須ではありません」とも述べています。4つを均等に覚える必要はありません。自分でサイトを書いている小規模事業者がまず押さえるべきは、<head>に書くlink要素です。多くの場面でこれがいちばん手軽で、効き方も強いシグナルに位置づけられています。ページを統合してしまってよいならリダイレクト、HTML以外のファイルが絡むならHTTPヘッダー、という順で検討すると迷いません。

補足すると、これらの手段は排他的なものではなく、組み合わせて使ってもかまいません。たとえば、link要素で正規URLを指定しつつ、サイトマップにも正規URLだけを載せておく、という使い方は自然です。サイトマップは単独では弱いシグナルですが、link要素と同じ方向を向いていれば、意図を補強する役割を果たします。逆に、link要素でAを正規と言いながらサイトマップにはBを載せる、といった食い違いは混乱のもとなので、どの手段を使うにしても「正規URLは1つ」という方針をそろえておくことが肝心です。WordPressやレンタルサーバー付属の機能でサイトを運用している多くの小規模サイトでは、まずlink要素(=テーマやプラグインが出力するcanonicalタグ)が正しいかを確認し、必要ならそこを整える、という進め方で十分対応できます。

WordPressでcanonicalタグを設定するには

WordPressは標準で自分自身を指すcanonicalタグを自動的に出力するため、多くの小規模サイトは追加の設定なしでも基本は足ります。SEO HACKSは「WordPressは標準機能として自動的にcanonicalタグを出力します」と説明しています。つまり、通常の記事ページや固定ページには、そのページ自身を正規URLとするcanonicalタグが自動で入っている、ということです。まずは何もしなくても基本は整っている、と考えて問題ありません。

本当に出力されているか不安なときは、記事を1つ開いてソースを表示し、<head>内にcanonicalタグの記述(link要素の行)があるかを見てみてください。確認の具体的な手順は、後ろの「設定が反映されているか確認する方法」で説明します。

標準の自動出力だけでは足りず、正規URLを自分で細かく指定したい場合は、SEO系のプラグインを使う方法があります。SEO HACKSは、より細かな設定ができるものとして「Yoast SEO」「All in One SEO」「RankMath」を挙げています。いずれも記事ごとに正規URLを上書き指定するなど、標準より踏み込んだ制御ができるプラグインです。たとえばパラメータ付きURLをまとめたい、特定の固定ページだけ別のURLを正規にしたい、といった要望があるときに役立ちます。

これらのプラグインは、タイトルやメタ情報の設定など、canonicalタグ以外のSEO設定もまとめて扱えるのが利点です。多くの場合、記事の編集画面に正規URLを入力できる欄が用意され、空欄なら自動で自分自身を指すcanonicalタグが入り、入力すれば指定したURLで上書きされる、という仕組みになっています。したがって、特定の記事だけ別のURLを正規にしたいといった個別対応は、プラグインの該当欄にURLを入れるだけで完結します。

プラグインの導入には、設定項目が増えるぶん操作に慣れが必要になります。すでに1つSEOプラグインを入れている場合は、同じ役割のものを重ねて入れないよう注意してください。複数のプラグインがそれぞれcanonicalタグを出力すると、1ページに2つ以上の記述が生まれ、前述のとおりすべてが無効になってしまうことがあります。パラメータや表記ゆれなど、この記事で挙げた重複が特に見当たらないなら、標準出力のままで十分なことがほとんどです。WordPress全体のSEO設定をこれから整えたい方は、WordPressのSEO設定の記事で基本の流れを確認してから、必要に応じてプラグインを検討すると無理がありません。

301リダイレクトとの違いと使い分け

301リダイレクトは古いURLから新しいURLへユーザーごと転送する仕組み、canonicalタグは両方のページを残したまま評価だけを正規URLへ寄せる仕組み、という点が決定的に違います。301リダイレクトを設定すると、元のURLにアクセスした人は自動的に転送先へ移動し、元URLではページを見られなくなります。これはページを恒久的に引っ越したいときの方法です。

一方でcanonicalタグは、元のURLでもページを見られる状態を保ちます。ユーザーはどちらのURLでもアクセスでき、検索エンジンに対してだけ「評価は正規URLにまとめてください」と伝えます。両方を残しておきたいとき、たとえば色違いの商品ページを購入者には個別に見せたいけれど評価は代表ページに集めたい、といった場面に向いています。

どちらを選ぶかは、「ページを残したいか、統合してしまってよいか」で判断すると迷いません。もう使わないURLで、転送してしまって差し支えないならリダイレクトが適します。Google 検索セントラルも、正規化への効き方としてはリダイレクトを「強く示すシグナル」の筆頭に位置づけています。逆に、両方のページを生かしたままにしたいならcanonicalタグです。サイトのリニューアルでページを移転するときはリダイレクト、日常的な重複の整理はcanonicalタグ、と役割を分けて覚えておくとよいでしょう。

小規模事業者の実務では、この2つを場面で使い分けることになります。たとえば古いお知らせページを新しいブログ記事に作り直して、もう古いほうは誰にも見せる必要がない、という場合はリダイレクトが向いています。訪れた人を自動で新しいページへ案内でき、評価もまとめて引き継げるからです。一方、計測パラメータ付きのURLやネットショップの色違いページのように、どちらのアドレスでも読者がアクセスする可能性が残るものは、転送してしまうと不便です。こうした「見られる状態は残したい」重複にはcanonicalタグを使います。なお、リダイレクトはサーバーやWordPressの設定が必要で、設定を誤ると表示自体が崩れることもあるため、まだ慣れていないうちは、まず<head>に書くだけで済むcanonicalタグから手をつけるのが安全です。

設定が反映されているか確認する方法

canonicalタグはヒントであって命令ではないため、設定したら反映を確かめるところまでが一連の作業です。確認の基本は2つで、ページのソースで記述そのものを見る方法と、Search ConsoleのURL検査でGoogleが選んだ正規URLを見る方法があります。

まず、記述が入っているかを確かめます。対象のページをブラウザで開き、ページのソース表示(多くのブラウザでページ上を右クリックして「ページのソースを表示」)を選びます。表示されたHTMLのなかからcanonicalタグの記述(link要素の行)を探し、hrefに指定されているURLが、自分が正規にしたいURLと一致しているかを見てください。ここが相対パスになっていたり、2つ書かれていたりしないかも、あわせて確認します。

次に、Googleが実際にどのURLを正規として扱っているかを確かめます。これにはGoogle Search ConsoleのURL検査を使います。確認したいURLを入力すると、Googleが選んだ正規URL(「ユーザーが指定した正規URL」と「Googleが選択した正規URL」)が表示されます。前述のとおりGoogleは最適なURLを客観的に判断するため、自分の指定と違うURLが選ばれていることもあります。両者が一致していれば、意図どおりに評価が正規URLへ寄っている状態です。違うURLが選ばれているときは、次の注意点を確認します。Search Console自体の使い方に不安があれば、Search Consoleの使い方でURL検査の手順を確認してから試してください。

設定したばかりのころは、指定と実際の判断がすぐには一致しないこともあります。Googleがページを再訪して情報を取り直すまでには時間がかかるため、記述が正しいのに「ユーザーが指定した正規URL」と「Googleが選択した正規URL」がずれて見える段階もあります。その場合は、まずソース表示で記述自体が正しいことを確かめたうえで、しばらく待ってから改めてURL検査で確認するのが現実的な進め方です。焦って何度も書き換えると、かえってどれが正しい設定だったか分からなくなるので、一度正しく書けたら腰を据えて様子を見るのがおすすめです。

もし指定と違うURLが選ばれていたり、canonicalタグがうまく認識されていなかったりする場合は、次の注意点のセクションに原因のヒントがあります。

自力設定でつまずきやすい注意点

最後に、自分で設定するときに陥りやすい落とし穴を整理します。注意点は大きく、<head>に1つだけにすること、noindex(「このページを検索結果に載せないで」という指示)と併用しないこと、内容が異なるページを指定しないことの3点です。

ひとつめは、canonicalタグを複数書いてしまう失敗です。前述のとおり、1ページに2つ以上あると検索エンジンはすべてを無効として扱います。テーマやプラグインが自動で出力しているcanonicalタグに、手動でもう1つ足してしまうと重複が起きがちなので、設定後は必ずソースで本数を確認してください。

noindexとの併用も避けたい組み合わせです。Google 検索セントラルは、1つのサイト内で正規ページの選択を妨げる手段としてnoindexを使うことは「そのページが Google 検索から完全にブロックされてしまうため、おすすめしません」とし、canonicalタグを推奨しています。SEO HACKSも、noindexとcanonicalタグを同じページに設定することは「検索エンジンに対して矛盾した指示を送ることになるため避けましょう」と注意しています。「評価を寄せたい(canonicalタグ)」のに「検索から消したい(noindex)」という相反する命令になるため、どちらか一方に絞るのが正解です。

内容が異なるページを無理にまとめてしまう失敗も起きがちです。似ているように見えても別の目的を持つページを1つに正規化すると、まとめられた側が検索結果に出なくなるおそれがあります。そして忘れてはならないのが、canonicalタグはあくまでヒントだという点です。設定すれば必ずそのURLになるわけではなく、最終的にGoogleが客観的に判断します。だからこそ、設定して終わりにせず反映を確認する習慣が、遠回りのようでいちばん確実です。

設定前後に使えるチェックリスト

ここまでの要点を、実際の作業手順に落とし込んだチェックリストにまとめます。1項目ずつ自分のサイトで確認してみてください。

  • どのURLを正規(代表)にするかを、自分で1つ決めた
  • canonicalタグを<head>内に書いている(<body>に入っていない)
  • 1ページにつきcanonicalタグは1つだけになっている
  • hrefはhttps://から始まる絶対URLで書いている
  • 重複のない通常ページにも、自分自身を指す自己参照のcanonicalタグを入れた
  • 同じ内容のページどうしを指定している(内容が異なるページを無理にまとめていない)
  • 同じページにnoindexを併用していない
  • ページのソースで記述を確認し、Search ConsoleのURL検査で正規URLの反映も確認した

このチェックリストを一度通せば、重複URL対策の基本はひととおり押さえられます。

重複URLが多いネットショップや、多言語・複数ドメインを持つサイト、リニューアルやURL移行の最中にあるサイトは、放置すると評価の分散が大きくなりやすいため、早めに正規URLを整理する優先度が高めです。一方で、まだ数ページしかない小さなサイトや、WordPressの標準出力に任せていて特別な重複が見当たらないサイトは、自分自身を指すcanonicalタグが入っていることを確認できれば、当面はそれで十分なことがほとんどです。

設定作業や、そもそものキーワード設計・記事づくりに手が回らないと感じたときは、記事の下書きづくりを効率化する選択肢もあります。つむぎは、集めたい顧客を伝えるだけで狙うキーワードの一覧を自動で作って育て、SEOやAI検索を意識した記事の下書きまで用意します。公開するかどうかの判断は必ず利用者が行い、勝手に公開することはありません。

よくある質問

HTMLのcanonicalタグとは何ですか?
内容が重複・類似する複数のページがあるとき、検索エンジンに「このURLを正規として評価してほしい」と伝えるためのlink要素です。独立した新しいHTMLタグではなく、link要素のrel属性に正規URLの指定を表す値を与えて、ページのhead内に記述します。
canonicalタグは全ページに必要ですか?
重複がなくても、各ページに自分自身を指すcanonicalタグを入れておくことがGoogleから推奨されています。自分のURLを指定するだけなので害はありません。WordPressは標準で自動出力するため、多くの小規模サイトは追加の設定なしでこの状態になっています。
canonicalタグが不要なのはどんなときですか?
内容が異なるページどうしや、それぞれを個別に検索結果へ表示させたいページには設定しません。似ているように見えても別の目的を持つページを無理にまとめると、まとめられた側が検索結果に出なくなるおそれがあります。
canonicalタグを設定すれば必ずそのURLが検索結果に出ますか?
いいえ。Googleはcanonicalタグを正規URLを強く示すシグナルとして参考にしますが必須ではなく、最終的に最適なURLを客観的に判断します。設定後はSearch ConsoleのURL検査で、実際にどのURLが正規として選ばれたかを確認するのが安全です。
canonicalタグとnoindexは一緒に使えますか?
併用は避けてください。canonicalタグは「評価を寄せたい」、noindexは「検索から消したい」という相反する指示になり、矛盾したサインを送ることになります。Googleも正規化の目的でnoindexを使うことは推奨しておらず、どちらか一方に絞るのが正しい使い方です。

重複URLの対策は、要点さえ押さえれば日々の運用のなかで無理なく回せます。設定と確認までを淡々と回しつつ、記事づくりそのものを効率化したい方は、つむぎを無料で試してみてください。

本記事を書いた笠原元輝は、つむぎを使って koromo・Terasu・シタミ・つむぎの自社4サイトのSEO記事を日々運用しています。

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